真夏の草原のチョウたち その2 夏チャマ(2017/08/06) |
チャマダラセセリは北海道から四国まで分布しますが、
棲息地は数えられるほどしかなく、いずれも局所的で個体数は非常に少ない、
絶滅に瀕したチョウです。
まだまとまった個体数が見られる北海道では1化で春型のみであり、
夏型は本州以南でしかみられず、春型よりもみられる個体数は少ないです。
さらに本州以南の個体群はどこもほとんど絶滅状態であり、
夏型のチャマダラセセリは幻のチョウと言っても過言ではない状況です。
そんな中、まだみられる可能性が期待できるこの地へ来たのですが、
探し始めて6時間、一向に姿はみえません。
行違う採集者に問うと、「この地はもういない、絶滅した」と言い捨てられました。
鵜呑みにすまいと探し続けますが、
疲れがたまってきてあきらめかけて最後に入った草原でチラリと蝶影が・・・。
追いかけると、なんと夏型チャマダラセセリ、しかも2頭います。
見失うことなく、しばらく追いかけることができました。
何とも鮮やかな逆転満塁ホームラン。
至福の時を味わい、疲れも吹っ飛んで幸せな気持ちで帰路につくことができました。
最初の3枚がオス、それ以降はメスと思われます。
■チャマダラセセリ
Pyrgus maculatus